【#47】クイズ日本はBOUSAIボーサイ!!#5
ラストクイズ:KIZUKI〜災害から学ぶ〜
 
東日本大震災とビジネス

では改めて冒頭から。



東日本大震災の時、私は塾として借りている物件の管理を担当していました。
災害直後は、おそらく現場は混乱しているだろうと思い【問題1正解】建物の貸主と連絡を取るのは極力控えました。

実は、これは意図したものではありませんでした。拠点である支店には連絡をしました。テレビと支店からの情報で大雑把に状況把握をしたかったのです。
災害直後は電話が輻輳(ふくそう)するので、講師や生徒など、大勢には電話をかけるのは控えたいと考えていました。
でも、別な部署が塾講師に一斉に電話をかけ始めたのです。「生徒に塾の休講連絡を(電話)入れろ」と指示していました。一定震度以上では連絡なしで休講というのは塾講師・生徒・保護者全員が知っていたはずなんですけどね・・・。
講師から生徒への電話連絡内容は翌日「安否確認」に変わりました。講師から連絡の取れないところには本部社員総出で生徒の保護者に電話を入れていました。
・・・結局、このことが後で「大変な事態」を招いてしまいました。


・・・では、続きをどうぞ。

2週間ほどが経ち、おおよその安否情報もわかってきました。生徒さんが亡くなったり、生徒さんの保護者様をはじめご家族が亡くなったりということもありました。
とはいいつつ、塾の再開に向けて、貸主さんに電話することになりました。貸主さんも被災者なので、正直気が重たかったのですが・・・
電話の際、必ず最初に【問題2正解】貸主さんとご家族の安否情報を最初に聞きました。

このときはビジネスの関係抜きに「被災された方」をお相手にお話しするので、まず最初に「〇〇さん大丈夫でしたか?」と話を切り出すのが人間同士の会話として自然にそうなりました。
次に聞いたのが貸主さんがどちらにいらっしゃるか、ということ。自宅じゃない場所のときは気まずかったですが、その辺は貸主さんから話してくださりました。「津波で流されちゃってねぇ〜」という方ももちろんいらっしゃいました。私たちなりの精いっぱいのお見舞いの言葉をかけました。
で、やっと建物の状況を聞きました。最初の2点を確認すると、「建物の状況を見に行ける状況ではないな」というのも掴めたので場合によってはこの質問は飛ばしました。最後、塾再開の参考情報として周囲の状況を色々と教えてもらいました。
私はこの順番で聞いたのはいちばん誠実な対応だったと今でも思ってます。こちらが心配していることが貸主さんに伝わったので、いろいろな情報を細かく教えていただくことができました。そして、「こういう状態だから、今月分の家賃はいいよ」と言ってくださる貸主さんもいらっしゃいました。「建物が損壊して使えない」(これはそもそも支払義務なし)というわけでもないのにですからね。


・・・ところで、「大変な事態」って何が起きたんですか?

一部の地域の講師が一斉に勤務拒否をしたのです。「ガソリンがない」とか「安全じゃない」とか、半分いいがかりに近い部分もありましたね。
そりゃ、ライフラインが止まったり、避難場所や避難所に身を寄せている状況で、「休講連絡」とか「安否確認」なんて言われたら普通に考えてもキレますよね(笑)
 

 
ゴリィ「・・・という実話でした。まあラストクイズはみなさんにもじっくり考えていただきたいので、最低限に。今回のSTUDYはこちら!」


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結果【Aスタ】【Bスタ
 
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