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第11回:双極性障害~うつ病と何が違うの? |
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わーい!ぼくトドメガネ!トドのようせいのくにのおうじさまだよ!
ちょっとまっててね。
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じゃ、今回は「双極性障害」の話をするね! |
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双極性障害はハイ&ロー |
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「うつ病」も決してまだまだ理解されているとは言い難いんだけど、「双極性障害」っていう似たような病気があるんだ。昔は「躁うつ病」って言ってたね。ゴリィは「双極性障害」のほうだよ。
「うつ」を「落ちている(ロー)」だとすると、「躁(そう)」は「ハイになっている」状態。何日眠らなくても平気だったり、次々と色々なアイデアが生まれたり、喋るのが止まらなかったり、そんな状態になるんだ。ひどいときはちょっと考えられないお金の使い方をしてしまったり、自分が最高と思い込んで人を攻撃したり、犯罪をおかしそうになったりすることもあるよ。
「うつ」は気分が落ち込んで時間をかけて回復していくけど、「双極性障害」の場合は「ハイ」と「ロー」の波を行き来し続けるから、「ハイ」の時には自分では自覚出来ない、という難しさがあるんだ。 |
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医者も誤診するほど見分けづらいが、似て非なる病気 |
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「うつ病」と「双極性障害」、どちらも発生のメカニズムは完全には分かっていないんだけど、「うつ病」はストレスで神経伝達物質の異常、というところまでは分かってきているみたい。「双極性障害」は脳そのものの一部が「変形」しちゃって起きるってところまでは分かってきているみたいだよ。
だから、使う薬も違って、「うつ病」は気分を持ち上げてくれるような薬、「双極性障害」は気分の波を穏やかにする「精神安定薬」が使われるんだ。
ちなみに、一生のうち一度でも「うつ病」になる人は日本の場合12人に1人くらい。それに対して「双極性障害」になる人は100人に1人くらいなんだって。そして、「うつ病」と最初に診断された人の2割弱が「双極性障害」だった、ってあとになって分かったというデータがあるくらい、見分けがつきづらい病気なんだよ。ゴリィも最初は「うつ病」と診断されてたね。 |
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「うつ病」と「双極性障害」の大きな違い |
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一般的には「うつ病」はお医者さんのアドバイスを守って、薬をきちんと飲んでいれば「治る」病気だよ。それに対し、「双極性障害」は「気分の波」を抑えるために「精神安定剤」を飲み続けて「落ち着いた期間(寛解期っていうよ)を長く維持する」ことが目標になるんだ。
からだの病気で言えば、高血圧や糖尿病とか「生活習慣病」の薬に似ているかもね。薬をきちんと飲んで、お医者さんのアドバイスを守った生活をしていれば、ふつうの生活を送ることができるから安心してね。 |
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「躁」と「うつ」がいっしょに現れる「混合状態」 |
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双極性障害になった人にたまに起きるのが「混合状態」っていう状態。「うつ状態なのに躁のときの特徴が同時に出る」ことなんだ。気分が落ち込んでいるのに行動的になったりするから特に注意が必要なときだよ。
例えば、「死にたい」と思っているくらい落ち込んでいて「行動的」だったら・・・あとはどういうことが起こるか分かるよね。 |
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見守ってあげる人が必要 |
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双極性障害の「うつ」のときは本人の自覚があるけど、「安定しているとき」と「躁」になっているときの区別は本当につきづらいんだ。だから、こればかりは家族やお友達、恋人とかが見守ってあげて、おかしい症状が出たら一緒に病院にいくとかして相談してあげた方がいいと思うよ。本人に直接言っても本人は聞く耳を持ってくれないときもあるから。
独り暮らしの場合は、お医者さんが「訪問看護」で定期的に会って生活状況をチェックする、というのも手配することもあるよ。 |
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おまけ(いつものトドメガネに戻って) |
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トドメガネ「ねぇ、ゴリィはいまどーなってるの?」
ゴリィ「なんかそんなテレビ番組あったね。うつ状態ではあるけど、こうやって『1日1連載』とかいって文章を書いたり、パチンコに行ってアホみたいな額使っているから・・・もしかしたら混合状態かもしれない。」
トドメガネ「もっとちゃんとやすんだら?」
ゴリィ「休もうとするとフラッシュバックが始まっちゃうから、休むのが怖いんだよね。」
トドメガネ「ぼくになにかできることある?」
ゴリィ「おバカなこといって笑わせてくれたらそれでいいよ(笑)」
トドメガネ「おいっ!ゴリィ!それはさすがにしもべのぶんざいでぶれいだぞ!」
ゴリィ「誰がしもべだっ!」(バシッ!)
トドメガネ「わーん!ゴリィがぶった!おやじにもぶたれたことないのに!」 |
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じゃあまたね!バイバーイ! |